所得税・住民税の控除により住宅投資促進効果を期待

2011.10.07

今回は、単にローン控除額を拡大するだけではなく、ローンを利用しない人についても、所得税控除を実施しようという構想もある。購入額の一定割合について所得税から控除できるようにしようというもので、ローンを利用しない富裕層まで恩恵を拡充していこうということで、まさになりふり構わず景気回復につなげたいという政府の思いを見て取ることができる。しかも、小泉改革によって国から地方への税源移譲が進み、所得税を減らして、住民税が増えているため、所得税控除のメリットが小さくなっている。その状態で最大控除額600万円といっても、納税している所得税が少ないため、年間15万円、10年間で150万円しか税金が返ってこない人が少なくない。これではせっかく拡充する意味がないので、今回の制度改正時には、所得税だけではなく、住民税からも控除できるようにすることも盛り込まれている。たとえば、税源移譲前は所得税年間30万円、住民税年間15万円だった人は、税源移譲後には所得税15万円、住民税30万円と、総額では変わらないものの納税先が変わっている。所得税だけでは、効果が限定され、住宅投資促進効果は期待しにくいと、所得税・住民税の両者から控除できるように改めたわけだ。これにより、従来の制度であれば、15万円の控除しか受けられなかった人が、住民税と合わせて45万円まで控除を受けることができるようになる。それでも、最大控除額の600万円の控除になる人は、一定の高額所得者などに限られるが、消費者にとっては大きなインセンティブになるのは間違いない。さらに、耐震改修を行ったり、バリアフリー工事を行ったりした人たちを対象とする控除制度もあるが、これらも期限切れになるところを、やはり延長・拡充する。住宅購入だけではなく、リフォームにまで手厚く支援しようということだから、この追い風を利用しない手はない。

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