惚れていながら使えないのはシェーカー・チェア

2011.12.24

ぼくが惚れていながら使えないのはシェーカー・チェアである。シェーカーというのは清教徒系の特殊な小教派の名前で、この派の教徒は十八世紀末にイギリスからアメリカに移住し、俗世間と隔絶したコミュニティをつくり生活用具一切を自力で生産して暮らしていたが、やがて教団の財源を得るために生産物を主として家具を外の世界に売るようになった。それがシェーカー家具と呼ばれて珍重されるようになった美しい木工家具である。シェーカーの教義の中には「美は有用性に宿る」という近代機能主義にも共通する言葉があるそうで、そのせいか、彼らのつくり出した家具は、無用の装飾を排しつつ無駄のない形態を追求した厳しい美がある。

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とくに直線を基本構成としたシェーカーのロッキング・チェアは簡素にして優美な形をしていて、見ると欲しくなる。